
NHKが〈TVer〉進出で陥る、受信料の「どうしようもない矛盾」 [放送]
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NHK、見逃し番組視聴サービス「TVer」に参加 26日から 受信契約の対象にはあたらず - ITmedia NEWS
オンデマンド配信「TVer」で、NHKの番組の見逃し配信が始まったが、「TVer」のWebページやアプリはNHKの放送を受信できる設備にはあたらないため、NHKの受信契約の対象にはならない。
受信料は、放送法に基づく放送の受信に対して支払うものだから、オンデマンド配信を見るのに受信契約は不要なのは当然だし、受信料をオンデマンド配信のために使うこともできないのは当然なのだが、これを「矛盾」と大騒ぎする無知なジャーナリストもいて、あきれている。
NHKが〈TVer〉進出で陥る、受信料の「どうしようもない矛盾」(境 治) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)
この記事を書いた人などは、「TVer」のようなオンデマンド配信と、今度、NHKが放送法上の放送と認めてもらおうとしている「ネット同時配信」が、法的にも全く別物であることを、よく理解せず記事を書いているとしか思えない。
「ネット同時配信」は、NHKの希望が通れば放送扱いとなる予定であり、そうなれば、そのコストはテレビ受信料で賄われる。
一方、「NHKオンデマンド」や「TVer」は、どこまで行っても、NHKからコンテンツの提供を受け、オンデマンド配信している事業者に過ぎず、「NHKオンデマンド」は、NHKとは独立採算で、有料会員の会費で運営しているし、「TVer」は、コンテンツの前後途中に挟まれるCMの広告収入で運営されており、いずれの配信に際しても、NHK受信料は使えないし、使ってもいない。
どこにも「矛盾」はないのだが、上記記事は、その区別がよく分かっていないで書いているように見え、不勉強にもほどがある。
NHKから国民を守る党 - Wikipedia
N国党の立花孝志氏は、元NHKだけに、この辺の法的根拠はしっかり分かった上で、NHKに関する主張を繰り広げており、その点では信用がおけのだが、立花氏の主張を記事にする際も、その根拠が分かっていないのではないか?と思えるジャーナリストが、この記事に限らず多くて、残念である。
今回のケースでは、NHKの受信料は何も関係がなく、むしろ実際に気にすべきは、NHKが有料で行っている「NHKオンデマンド」と、無料配信の「TVer」の関係だろう。
「TVer」でNHKの番組を見てみたところ、番組の開始前にCMが流れるのだが、それが「NHKオンデマンド」の広告しか流れないようだ。
すなわち、「TVer」でNHKが無料配信するコンテンツの配信コストは、事実上、有料サービスの「NHKオンデマンド」が負担していることになる。
早速、調べてみたが、「NHKオンデマンド」でも、会員登録しなくても無料で見られるコンテンツは僅かだが確かにあり、「ダーウィンが来た!」は最新回が無料配信されている。
しかし、「チコちゃんに叱られる!」を始め、他の配信番組のほとんどは、「NHKオンデマンド」では、最新回も含めすべて有料となっている。
すなわち、「NHKオンデマンド」では有料会員でしか見られないコンテンツなのに、それが「TVer」では無料で見られるケースが多数存在するのだ。
しかも、「TVer」での配信コストは、「NHKオンデマンド」の有料会費から得た利益で、賄われていることになるから、ややこしい。
「NHKオンデマンド」の立場で見ると、「TVer」での無料配信は、「NHKオンデマンド」を有料契約してもらうためのプロモーションという位置づけなのかもしれないが、「NHKオンデマンド」の有料会員は、このことに納得出来るだろうか?
NHKの「TVer」進出についての、一番の問題点はここだと思う。
関連記事:
NHKが見逃し配信サービス「TVer」に参加:コンテンツって言い方、嫌いだけど:So-netブログ
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NHK、見逃し番組視聴サービス「TVer」に参加 26日から 受信契約の対象にはあたらず - ITmedia NEWS
オンデマンド配信「TVer」で、NHKの番組の見逃し配信が始まったが、「TVer」のWebページやアプリはNHKの放送を受信できる設備にはあたらないため、NHKの受信契約の対象にはならない。
受信料は、放送法に基づく放送の受信に対して支払うものだから、オンデマンド配信を見るのに受信契約は不要なのは当然だし、受信料をオンデマンド配信のために使うこともできないのは当然なのだが、これを「矛盾」と大騒ぎする無知なジャーナリストもいて、あきれている。
NHKが〈TVer〉進出で陥る、受信料の「どうしようもない矛盾」(境 治) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)
この記事を書いた人などは、「TVer」のようなオンデマンド配信と、今度、NHKが放送法上の放送と認めてもらおうとしている「ネット同時配信」が、法的にも全く別物であることを、よく理解せず記事を書いているとしか思えない。
「ネット同時配信」は、NHKの希望が通れば放送扱いとなる予定であり、そうなれば、そのコストはテレビ受信料で賄われる。
一方、「NHKオンデマンド」や「TVer」は、どこまで行っても、NHKからコンテンツの提供を受け、オンデマンド配信している事業者に過ぎず、「NHKオンデマンド」は、NHKとは独立採算で、有料会員の会費で運営しているし、「TVer」は、コンテンツの前後途中に挟まれるCMの広告収入で運営されており、いずれの配信に際しても、NHK受信料は使えないし、使ってもいない。
どこにも「矛盾」はないのだが、上記記事は、その区別がよく分かっていないで書いているように見え、不勉強にもほどがある。
NHKから国民を守る党 - Wikipedia
N国党の立花孝志氏は、元NHKだけに、この辺の法的根拠はしっかり分かった上で、NHKに関する主張を繰り広げており、その点では信用がおけのだが、立花氏の主張を記事にする際も、その根拠が分かっていないのではないか?と思えるジャーナリストが、この記事に限らず多くて、残念である。
今回のケースでは、NHKの受信料は何も関係がなく、むしろ実際に気にすべきは、NHKが有料で行っている「NHKオンデマンド」と、無料配信の「TVer」の関係だろう。
「TVer」でNHKの番組を見てみたところ、番組の開始前にCMが流れるのだが、それが「NHKオンデマンド」の広告しか流れないようだ。
すなわち、「TVer」でNHKが無料配信するコンテンツの配信コストは、事実上、有料サービスの「NHKオンデマンド」が負担していることになる。
早速、調べてみたが、「NHKオンデマンド」でも、会員登録しなくても無料で見られるコンテンツは僅かだが確かにあり、「ダーウィンが来た!」は最新回が無料配信されている。
しかし、「チコちゃんに叱られる!」を始め、他の配信番組のほとんどは、「NHKオンデマンド」では、最新回も含めすべて有料となっている。
すなわち、「NHKオンデマンド」では有料会員でしか見られないコンテンツなのに、それが「TVer」では無料で見られるケースが多数存在するのだ。
しかも、「TVer」での配信コストは、「NHKオンデマンド」の有料会費から得た利益で、賄われていることになるから、ややこしい。
「NHKオンデマンド」の立場で見ると、「TVer」での無料配信は、「NHKオンデマンド」を有料契約してもらうためのプロモーションという位置づけなのかもしれないが、「NHKオンデマンド」の有料会員は、このことに納得出来るだろうか?
NHKの「TVer」進出についての、一番の問題点はここだと思う。
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NHKが見逃し配信サービス「TVer」に参加:コンテンツって言い方、嫌いだけど:So-netブログ
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naniwa48様、初めまして。
某Yah○oニュース等に掲載される一部記事の
モラルの低さに呆れ、これらが産み出される根源はなにか探していた所、こちらに辿り着きました。現在は過去の記事を拝見している最中でございます。
naniwa48様が過去に指摘されている、キュレーションメディアがアフィリエイト・SEO対策に粗悪な記事を濫造しかねない点について、
WELQの時に大きく問題提起されたはずですが、制作側のリテラシーのお陰で全く改善されてないように感じます。
「根拠のない記事」を制作するライターにつきましては、言葉が出ません…。
社会人であるならば、最低限の責任感は備えていると、どこかで信じていた自分がいます。
もはや社会人ですらないのではないかと。
by のり (2019-09-29 21:21)
のりさん、こんにちは。
>もはや社会人ですらないのではないかと。
は半分あたっているのかもしれません。実際、これを生業にしているからこそ、お金儲けに必死なのだと思います。
私自身も、アフィリエイトはある程度稼がせてもらってはいますが、まずは生活ができる本業があり、その上で趣味で書きたいことがあって、それによる小遣い稼ぎにすぎません。
私も本業がなく、これしか生きる道がないとすれば、全然姿勢が違うかもしれませんね。
by naniwa48 (2019-09-30 08:58)