ネットニュースを眺めていると、刺激的、扇動的なタイトルだけが目立ち、中身は、何もない記事ばかりが拡散され、空しくなる。
ツイッターでも、世間の評判を確かめようと、あるキーワードで検索すると、出てくるのは、そのキーワードに関する愚にもつかないネットニュースのリツイートばかり、というケースが多く、全然参考にならなくなりつつある。

そんな思いを抱いていたところに、こんなちょっと古い記事を発見。

なんてことのない記事ばかりがネットに溢れる理由 | ネットジャーナリズムの光と影 奥村倫弘 | ダイヤモンド・オンライン

ネットニュースの質が低下していく過程で、ニュース・キュレーションアプリが大きな影響を与えているという。

ニュース・キュレーションアプリ TOP3は年初からの利用者が2倍以上に増加 | ニュースリリース | ニールセン デジタル株式会社

ここ数年で、SmartNews、グノシー、Yahoo!ニュースなどのニュースキュレーションアプリの利用者が急増しているらしい。

新聞の発行部数が激減!!グラフで一目瞭然!!「朝日」「読売」「毎日」・・ - 愛詩tel by shig

紙の新聞は、ネット配信なんてやらなくても問題ないと、自信満々だった読売新聞でさえ、2013年から販売部数が急激に下がり始めており、日本でも一足先の大手新聞社が崩壊した米国と同じ状況が再現されつつある。

それに代わって、皆、無料のスマホアプリで、ニュースを読む人が急増しているという訳だ。
ただ、こういったニュースアプリを運営する会社は、それ自体は記事を書く記者を抱えておらず、お金を払ってニュースメディアから記事を購入して掲載しているだけの会社だ。
そうしたニュースを、無料で提供するには、ニュースのアクセスに伴い表示される広告による収入が頼りとなる。

そこで、広告収入を増やすため、ニュースへのアクセス数を増やすことが重要になるので、ニュースのタイトルは、「内容を端的に表す」という本来のタイトルの目的を離れ、いかに読者の興味を引き、クリックさせるか?という方向に突き進んでいる。

極端に言えば、そこに記事内容なんて要らないとも言える。読者の興味を引く優秀なタイトルさえあれば、儲けは増えるのだから。